VMware vSphere 5.5における5つのアップデート


先週末にリリースされたVMware vSphere 5.5。
この5.5では複数の新機能・機能改良が行われましたが、今回はその中でも5つのアップデートに関して紹介いたします。

1.VMDKのファイルサイズ上限が62TBまで拡張
vSphere 5.1まで、VMDKのファイルサイズは2TBが上限でした。
今回のvSphere 5.5ではこれが62TBまで引き上げられました。
これにより、今までよりも大容量の仮想マシンが展開可能になります。

2.vCenter Server Applianceのスケーラビリティ向上
vCSAの展開にはvSphere 5.1まで、ホストは5台、ゲストの仮想マシンは50台までと制約がありました。
vSphere 5.5ではホストは100台、ゲストの仮想マシンは3000台まで利用できるようアップデートされました。
これにより、vCSAの大規模な展開が可能になります。

3.vCenter Single Sign-On
vSphere 5.1からvCenter Single Sign-On(SSO)と呼ばれる仕組みが導入されています。
これは異なるVMwareコンポーネント、vCenter ServerやvCloud Directorなどのプロセス間の認証を行います。
SSOはIDとパスワードを一括して管理し、煩雑なユーザー管理を排し、1度のログインで複数のコンポーネントにアクセスできるようになります。
そして、vSphere 5.5では、1からプログラムを書き直したことにより、Active Directoryとの連携を強化し、マルチドメイン環境でのクロスドメインでの認証が可能になりました。
またSSOサーバ間のレプリケーション機能がビルトインされ、自動的に実行されるようになりました。

4.PDL AutoRemove
PDLとはPermanent Device Lossの略で、例えばESXiに結び付けられたストレージが故障または取り除かれるなど、ストレージが利用不能になった状態を指します。
問題なのは、この状態のストレージも、vSphereホストで利用可能な最大ディスク数255個のうちの1つとしてカウントされるため、大規模環境ではスペースを圧迫してしまいます。
vSphere 5.5からはPDL状態のストレージをESXiホストから自動的に取り除き、占拠されていたスペースを開放します。

5.vSphere Flash Read Cache
この機能はESXiホストのローカルストレージとして搭載されたSSDを仮想マシンのリードキャッシュとして利用することができるようになるものです。
これはvSphere 5.0で導入されたSSD Swap Cache機能を置き換えます。
これを利用することにより、仮想ディスクの読み込み速度を上げ、ストレージ負荷を軽減し、パフォーマンスの高速化を図ることができます。

ソース:VeeamおよびVMware

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