残り続けるスナップショットの見つけ方 [Veeam ONE]


VMwareやHyper-Vに備わっているスナップショット機能は、ある時点での状態を保存することができます。ちょっとしたテストやOSのアップデートを行う前に取得しておくと、いざというときに変更前の状態に戻すことができるため、とても便利です。Veeam Backup & Replicationでバックアップを取得する際にも、このスナップショット機能を利用して、仮想マシンの静止点を取っています。

ただ、このスナップショット、一時的な利用であれば問題ないですが、バックアップのように数日、数週間、数か月と保存するのには向いてません。スナップショットを取得すると、元の仮想ディスク(.vmdk)は読み取り専用になり、スナップショット取得後の仮想マシンに対する変更は新たな仮想ディスクに書き込まれるため、仮想マシンに対する変更が多ければ多いほど、仮想マシンのサイズが大きくなってしまいます。また、仮想マシンを操作する際に複数の仮想ディスクを参照する必要が出てくるため、パフォーマンスにも影響が出てきてしまいます。詳細は、こちらをご参照ください。

そのため、基本的には目的を果たしたらスナップショットはすぐに削除するべきです。しかし、そうは言ってもスナップショットを削除し忘れることはあるでしょう。そこで、Veeam ONEによって定期的にチェックし、作成したスナップショットを放置するといったことがないようにします。

~スナップショットのリストを確認~

Active Snapshotsレポートには、仮想環境上に存在するスナップショットがサイズや作成日時の情報と共に一覧で表示されます。古いスナップショットはストレージリソースを消費するため、3日以上経過したスナップショットは削除することをお勧めします。

パラメーター例:

  • 分析する範囲(vCenter、クラスター、ESXi)
  • スナップショット作成から経過した日数のしきい値
  • Veeam Backup & Replicationによって作成されたレプリカVMのスナップショットを含むか(スナップショットによって世代管理しているため)

サンプルレポート:Climb_Active_Snapshots

例えば、以下のレポートを見ると、TLINUXという仮想マシンが2017/2/2にスナップショットを作成しており、現在では14.03GBまでスナップショットのサイズが増加していることがわかります。


 

~孤立したスナップショットを探す~

孤立したスナップショットとはデータストアにはファイルが存在するが、Snapshot Managerには表示されないスナップショットのことを指します。何らかの問題が発生し、スナップショットの削除処理が正常に行えず、ディスクが残ってしまうことがあります。このようなスナップショットファイルはデータストアを圧迫するため、仮想マシンのパフォーマンスに影響を与える場合があります。詳細は、こちらをご参照ください。

Veeam ONEには、このように仮想環境へ悪影響を与える孤立したスナップショットを見つけるためのレポートも用意されております。

パラメーター例:

  • 分析する範囲(vCenter、クラスター、ESXi)
  • 分析するデータストア

サンプルレポート:Climb_Orphaned VM Snapshots

下のレポートでは、データストア全体の0.11%の容量が孤立したスナップショットによって、消費されていることがわかります。


 

~まとめ~

スナップショットはとても便利な反面、作成したまま放置すると、仮想環境へ悪影響を与えることがあります。そこで、このように、Veeam ONEのレポートを定期的にチェックすることで、過去に作成したスナップショットを放置することなく、無駄なストレージリソースの消費を抑え、パフォーマンス劣化等の悪影響から防ぐことが可能です。

レポートの生成、配信、アラート機能によるリアルタイム監視が行えるVeeam ONEには30日間の評価版もございます。お問合せはこちら

 

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