『アメリカ不況どこへやら』

今年も今年もThanksGivingがやってきた。 
そして、ThanksGivingでターキーを食べた翌日には、Black FridayといわれるAfter
Thanks Giving Saleがスタートする。  
年々開店時間が早まる傾向にあったものの、昨年は早朝4時、5時オープンだった店舗が
競って、今年は深夜0時にオープンという。  
シリコンバレーを代表するハイテク家電製品のチェーン店のひとつ、FrysElectronicsに
出かけることにした。
事前に広告を見ていたが、ThanksGivingのセール品と割引率は本当に驚くものばかりだ。 
Intel iCore3, 5が使われている、メインメモリ6G, 8GのPCが$300~$500。
大型TVにいたっては、70インチのLED-TVが$1400。 Android Tablet が$80!  
5,6PageのThanksGiving向け広告をみているだけで、思わず声がでてしまう。 

午後11時過ぎのニュースでは、バレー内の有名小売店にできた行列にならぶ人々が放送
されていた。列の先頭付近の気がはやい人たちは広告をにぎりしめて、ThanksGivingの
夕食も早々にすませて木曜日の夕方くらいから並んでいたそうだ。    
我々はちょっとスタートが遅れ、PaloAltoのFrysに到着したのがちょうど1時過ぎ。 
開店から1時間たっていた。行列が長ければ、店内にも入れないのではと心配していたが、
あっさりと入店できた。  
さっそく、気になっていたPCを探しにいくも、広告の品はすべて売り切れていた。 
きけば、広告にのせていたPCは、この店ではそれぞれ75台づつ用意していたそうだが、
開店まもなくすべてが完売だったそうだ。
それならば、70インチの大型TVは? さすがにTVは人気商品で、TVの展示コーナーに入る
にも開店1時間後でも行列ができていた。行列の両側にはThanksGivingの特別セール品で
ないにもかかわらず、50インチ前後のサイズのTVはほとんどが$1000以下の値札とともに
飾られている。 
2ndBrandのもののなかには$600を切る値段のものも。   

そしていよいよFry’sの目玉商品のLEDTVが現れる。広告にはFamounsBrandと書かれてい
たが、実物はSharpのAquosだった。展示されていたのは80インチのもの! 
残念ながら70インチ$1400とでていた広告のモデルは完売してしまったそうである。
もともとの値段が$4569のものなので、ほぼ70%ディスカウントということになる。
ThankGivingからChristmasにかけての5週間で年間の売り上げの40%+が売れてしまうと
いう世界最大の北米マーケットだが、そのなかで日本のFamousBlandがこんなに安くに売ら
れている光景は、これらの設計、製造にかかわっている人達には信じられないものだろう。 
そして、この買い物パワーはThanksGiving明けの月曜日、オンラインショッピングのお祭り
CyberMondayへと続いていくのだ。   

月曜日の夜のニュースでは今年のThanksGiving,CyberMondayの売り上げ結果が報道され
ていた。 
小売店での売上高は前年度比16.4%増。オンラインショッピングにいたっては、26%増
という結果だそうだ。 
ThanksGivingの売り上げトータルとしては、過去最高を更新だそうだ。 
アメリカの不況報道もあるようだが、シリコンバレーでThanks Givingを体験している限り、
不況のサインは見えないようだ。 

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