ハイブリッドクラウドの曖昧な定義が及ぼすリスク

クラウド市場の成熟とともに、ハイブリッドクラウドを採用する企業が増えている。同時に、「ハイブリッド」の定義の曖昧さも増している。

2種類以上の明確に異なるクラウドインフラ(例えば、プライベートとパブリック)が組み合わされた環境で、データやアプリケーションの移植性を確立することが、ハイブリッドクラウドの定義とされるが、データやアプリケーションを異なる環境間で移動するのは、言うほど簡単ではない。常に変化し続けるアクティブなデータをオンプレミスとクラウドの異なる環境間で整合性を保ちながら移動できて、はじめて真のハイブリッドと言える。しかし、現実には、オンプレミスとクラウドで作業を完全分担している企業も少なくない。

真のハイブリッドの鍵となるのは、アクティブデータレプリケーションである。データが分散された環境で一貫した連続性のあるアクセスが保証されてこそ、ハイブリッドクラウドの恩恵(費用対効果や柔軟性、拡張性など)を享受できる。一貫したアクセスが保証されないものもハイブリッドと呼んでしまうと、真のハイブリッドに近づくために、さらにハードウェアとソフトウェアを継ぎ足して環境を複雑化してしまう危険性がある。

(CloudTechコラムIs hybrid cloud in danger of becoming lost in translation?より)

http://www.cloudcomputing-news.net/news/2017/feb/14/hybrid-cloud-danger-becoming-lost-translation/

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