プライベートクラウドへの道

企業がプライベートクラウドを成功させるためには、人、プロセス、技術を含めたITの成熟度が鍵となる。自社を見つめなおし、どの分野が進んでいて、どの分野が遅れているのかを把握することが重要である。たとえば、以下の分野に注目してみたい。

マネジメント:プライベートクラウドの導入は、性急な実装につながりやすい。
仮想インフラが完全に管理できていないのに、実装を急いだ企業は、付け焼き刀のウェブポータルで次々とリクエストされたサービスを提供していくことになる。しかし、マネジメント体制が不完全なため、サービス・リクエストが増えるにつれ、資源の無駄遣いを生じやすい。

資源の最適化:上述の問題において、インフラの資源を完全に把握しておくことが必要である。資源の有用性を定期的に見直すプロセスやメカニズムは確立されているだろうか。仮想サーバーがその目的に応じ、必要な資源だけを格納しているだろうか。プライベートクラウド化では、しばしば、多目的に合う仮想マシンを稼動させ、資源の最適化なしに、その場その場で必要なものを詰め込み、そのまま放置されがちである。

クラウドはダイナミックな環境である。何が必要で何が不要なのか、定期的に再評価し、資源をモニターしていくマネジメントが重要となる。

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Computerworldコラムcloudificationより

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