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PC革命

1975年、テクノロジー関連の学科で学んでいた数人の学生が「ホームブリュー・コンピュータ・クラブ」を結成し、家庭用コンピュータを製作する実験に取り組んでいた。このクラブの発起人の一人に、後にアップル・コンピュータを創設するスティーブ・ウォズニアックがいた。彼はコンピュータ・ショーで買った安物のプロセッサーを使って最初のホームコンピュータを製作すると、クラブのミーティングでこれを発表し、デザインのコピーを他のメンバーに配ってまわった。1976年にウォズニアックは友人のスティーブ・ジョブズとクパティーノにあったジョブズのガレージでアップル・コンピュータを設立し、その年の4月1日にApple Iを発表した。アップルに感銘を受けたインテルの元役員マイク・マークラは、彼らに明確なビジネスプランを確立するよう説き、会社が必要としていた資金を提供すると共に自らアップルの役員に就任した。アップルは1977年にApple IIを発表し、その後の成功へ向けての第一歩を踏み出した。

しかし、1982年にはIBMがパーソナルコンピュータの市場へ参入し、同社のブランド力によって急速に市場でのシェアを拡大していった。IBM-PCはマイクロソフトが開発したディスク・オペレーティング・システム(DOS)を搭載し、業界標準として確立されていった。ヒューレット・パッカードは1980年に最初のPCを発売した。こうした各社の動きと平行して、プロセッサの継続的な高性能化によりPCと共に使用されるプリンタ、モデム、ディスクドライブ、ネットワーク機器など周辺機器の市場も急激に拡大していった。こうして1980年代前半のハイテク業界は、パーソナルコンピュータ市場の爆発的な広がりという大変革を経験することになった。

 


現在のアップル本社


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