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『ニューネットビジネスの台頭』

日本は正月といえば、ゆっくりこたつに入り、ほろ酔い気分でTVをみたりしながら
3日くらいまで過ごすもの?だが、アメリカはクリスマス休暇が終われば、
バケーションシーズンも終わり、ニューイヤーズデイの元旦は休みとなるが
1月2日から学校も会社も通常に戻り、日本人にとってはちょっと寂しい新しい年の
スタートとなる。

Dow Jones工業平均株価は2008年の8月以来の最高値で2010年最後の
取引を終えた。
サンクスギビングやクリスマスのネット商戦の好調ぶりを見ても、
景気が回復しつつあることを、国民も実感し始めているところだろう。
ただし、業界での景気回復の格差もより鮮明になったように見える。
投資熱が再燃し、新しいビジネスモデルやテクノロジーが次々と生まれる
ITマーケット。
インターネットワールドの先端を走っていたYahooを追い越し、ここ数年は
その地位を確固としたものに築き上げてきたGoogleだが新たなライバルが
2010年後半に大きく立ちはだかってきた。  TIme誌で今年の顔に選ばれた
Mark Zuckerberg氏率いるFacebookの急成長は今年の話題のトップだろう。
日本でもソーシャルネットワークの世界ではNo1だったMixiから利用者が急速に
Facebookに移り始めている噂を聞く。
アメリカでのSNSマーケットでは圧倒的な地位を確立し、なかでも20代からTeen
までの若年層での支持は圧倒的に見える。
これらの若年層に連絡を取るにはGmailでメールを送るより、Facebookの
メッセージのほうがレスポンスが早いというのは、シリコンバレーの常識の
ひとつかも知れない。 インターネットの入り口が検索というものからSocial
Networkツールへと変わってきているのは、ネットの利用目的がそのように
シフトしているユーザー層にはきわめて自然な流れなのかも知れない。
検索エンジンもソーシャルネットワークのプラグインのひとつとして飲み込まれて
しまう日が来るかも。    働くエンジニア側にも動きが出てきている。
最近は優秀な人材も巨大企業へと成長してしまったGoogleよりも、今後のある程度
成功の確率が高いチャンスに賭けてFacebookへと流れているという話も聞く。

そしてもう一つのGoogleのライバルは共同購入サービスのGrouponだ。
Googleが提示した買収金額は5000億円をこえるという噂もあるが、それをGroupon側
は蹴ってフィデリティ・インベストメンツ、Tロウ・プライス、モルガン・スタンレー
などから1000億円程度の資金調達し、2011年末の株式公開を目指すというコメントを
年末に発表している。 
現時点での5000億円相当の会社の評価額を、今後の1年で上回る企業に育てられる
可能性をCEO, Andrew Masonは信じているということになるのだろう。
ネットを通じて買い物をする人達にはGrouponから配信されるフライヤーには目が
離せないのではないだろうか。   商品件数には限りがあるものの、その高い
ディスカウントレートは驚きで、一度でも利用した人や利用者から話を聞いた人は
ネットショッピングの予定がなくとも一目置く媒体に成長したといえるだろう。

ARの世界で可能性を見出したWord LensというiPhoneアプリには驚いた。
いままでにTextを他言語に翻訳するサービスはブラウザーや翻訳アプリケーションを
通じて一般化してきたが、このiPhoneアプリはカメラを通じて現在表示している画面
上で文章を抜き取り、リアルタイムで翻訳した文章を画面上に再合成するというもの。
それはあたかも、もとから翻訳されていた言語で書かれていたものをiPhoneの
カメラを通じて画面に表示されているだけに見える。
海外旅行にでかけて、目にみえるサインや看板、またレストランのメニューから
観光地のガイドまで、iPhoneの画面を通じて自動で翻訳したものを見ることが可能だ。
製品発表した現在では英語とスペイン語の2ヶ国語しかサポートしていないが、
他言語サービスを発表するのは時間の問題だろう。
次から次へと可能性のある技術が新しいビジネスモデルを模索しながら飛び出して
くるシリコンバレー。  エンジニアリソースがインドや中国に流れていっても技術
の発信は、この地域が世界の中心になることは2011年も変わらないようだ。

『BF and CM』

ちょうど感謝祭の休暇が終わり、今後のクリスマス商戦を予想するニュースが
賑わいはじめている。
BF, CMという言葉でピンとくる人も増え始めているのではないだろうか?
BFとはBlack Friday, CMとはCyber Mondayの略
ThanksGiving(感謝祭)の休日は毎年11月の第4木曜日でその翌日がBlack Fridayと
呼ばれる。 
この日が今後のクリスマス商戦のスタート日でもあり、新聞広告が一年中で一番多く入る
日である。  ちょっとステレオタイプかもしれないが、Black Fridayのアメリカ家庭では
朝食を食べながら、新聞広告を眺めて家族がそれぞれ買い得商品を見つけながら一喜一憂。
それぞれが何を買うかを決めて、家族でショッピングにでかけて買い物してわまる。
というのが(少し前までの)一般的な過ごし方ではないだろうか。   
ショッピングモールや郊外型の大規模小売店などは早朝から店を開ける。 
また数量限定の割引商品を狙って消費者も開店何時間も前から行列を作って店のオ-プン
を待つのだ。 この行列の長さで、クリスマス商戦の景気予測がされるほどアメリカでは
大事な出来事の一つ。 
シリコンバレー内では今年はTarget, Wall Martなどは開店が早朝4時。 前日の0時の時点で
もう行列ができ始めているのがニュースで報道されていた。  
ここ数年はBlack Fridayの行列は以前ほど長くはないように感じていた。  
やっぱりシリコンバレーの住人達はネットで情報をしらべてオンラインショッピングを行う
文化が浸透し、行列も年々短くなるのだろうと思っていたのだが、今年はここ数年では
一番の賑わいだったようだ。 (やっぱり誰でも、物を買ったら直ぐに持ち帰って、
直ぐに箱から取り出してみたい?) 電化製品全般が好調だったようだ。 
薄型TV,PC、iPod, IPhone, iPodTouchなどに混ざって電子書籍も売り上げが
伸びたらしい。 iPadが読書の新しい文化を確立しつつあるということか。   
ブランドではCoach, Wii, Xbox360, PS3などゲーム機も好調のようだ。
思ったほど売れなかったものには残念ながら日本の家電メーカーが大きく力を入れている
3D TVが入ってしまったようだ。 

そしてCM,Cyber Mondayだがオンラインショッピングが大きく普及し始めた2005年くらい
から使われだした言葉。 ネットによる買い物商戦は感謝祭の週末があけた月曜日から
一気に立ち上がるということでこのように呼ばれている。 
感謝祭に旅行やレジャーにでかけた人達も、普通の生活にもどる月曜日からネットでの
買い物がスタートするし、また自宅よりも通信環境のよい職場からネットサーチして買い物
してしまう人が多いというのも影響しているようだ。 
オンラインストアなどのレポートによると、年間を通じて一番の売り上げが上がる日が
このCyber Mondayとして年々定着しつつある。   
そして今年はBFの売り上げも前年度比で9%程度伸びているのにもまして、CMの売り上げ
が前年度に比べ20%増しくらいではないかと早々に予測しているレポートも出始めている。
ネット販売のみに絞ると、BFを含めたThanksGivingWeekの4日間の売り上げをもCM
のみの一日で超えてしまう勢いだそうだ。 
販売側も、より大きなDiscountをCMに合わせて発信し、ネットショッピングを過熱化させて
いるのはもちろんなのだが、今後はBlack FridayよりもCyber Mondayのほうがより大きな
イベントとして育っていく傾向が見える。  
以前なら、地域での最低価格を保障している製品ならば、ライバル店の広告を持参すれば、
その値段まで値引きを保障して店舗に集客する方式が流行ったが、物理的移動や店舗との
交渉の労力はネットの世界では指先一つで簡単に客は最低価格を見つけてその場で商品を
注文してしまう。  
販売側も人気があるよい製品を大量に仕入れて、大きなディスカウントで一気に売りさばく
ことができる。
Cyber Mondayは双方の思惑にのって、今後も巨大化していくに違いない。 

『ソフトウエアがビジネスモデルを変える』

Apple社Q3の売り上げ・純利益がともに過去最高を更新したことがシリコンバレーでも話題
になっている。
6月に発売されたiPhone4の貢献は大きく、iPhone事業が全社の43%の売り上げを占めて
いるそうだ。 GoogleのAndroidプラットフォームOSの伸びもすごい。 
2009年2Qには1.8%だったMobile PhoneのOSマーケットシェアにおいて、
1年後には17.2%となり業界3位になった。
これらの躍進はユーザーが自由にダウンロードできるアプリと呼ばれるソフトの貢献度を
否定する人はいないだろう。 
Appleの時価総額がMicroSoftを超えたこともあって、バレーの住人達は次の戦場が
PCからSmartphoneに移りつつあることを実感している。 

iPhoneの前・後でITのみならず大きな変化がスマートフォンのコアになるチップを
提供する半導体産業にも、起こりつつある。   
最終製品のマーケットでの競争力を高めるのがハードウエアからソフトウエアに変化しつつ
あるのだ。  もちろんある一定基準以上に高速で動作して、低消費電力を実現している
ハードウエアを提供する必要はあるが、それ以上に大事なのは、その半導体で
作られた製品にどんなソフトウエアが乗せられるのか? ということ。
さらにそのソフトウエアの開発をいかに早期におこなえるか。 
以前はハードウエアである半導体が出来上がってから、ソフトウエアを開発していた
サイクルをハードウエアの開発と同時に、またそれ以前に行いたいと需要が大きくでてきた。ソフトウエアを早期から開発しやすくできる半導体に価値があるのだ。 

もうひとつの変化はビジネスモデルの変化。 
iPhoneアプリや音楽のダウンロードがすべてを変えてしまった。 
ハードウエアの開発費用を電話の通信キャリアが通信費で回収するのみならず、
Apple自身もアプリや楽曲のダウンロードが行われれば一定の利益を安定して
稼ぎ出すことができる。  
またアプリを開発するソフトウエアエンジニアには誰でもソフトを開発できるSDK
(Software Development Kit)を提供し、値段も開発者自身で設定でき、
売り上げが彼らにもきちんと入るパスを確立している。 
iPhone, Androidともに膨大なアプリの件数で、いかに彼らにモチベーションを
与えているかが容易にわかる。 

ビジネスの上でのモチベーション、即ちゲインシェアをうまく使ったモデルが
Smartphoneのソフトウエアビジネスでは成功している。 
膨大な開発費用がかかる今後の微細加工技術を追求しそこで成功していくには、
半導体産業にもゲインシェアを使ったモデルの登場が必要なのかも知れない。 

『世界を旅するふたりのサムライ』

ほぼ同じ時期に日本からの二人のビジターを迎えることになった。
このお二人はともに、これから世界を旅されるという。

一人は今年25歳の若者。
今年6月に産業能率大学が新入社員400人に対して行った調査結果によると
49%が『海外で働きたいとは思わない』という。
海外在住で働いている我々にとっては悲しい調査結果であったが、それとは逆に
積極的に海外に飛び出そうとしている若者がシリコンバレーを訪ねてきた。
中央大学在学中に『タダコピ』というサービスを立ち上げた太田英基君がその人。
卒業後もタダコピの事業拡大を行っていたが、将来は海外にでて仕事をしたい、
そのためには海外に仲間も必要、海外でビジネスができる語学能力も必要と考えたときに、
今の自分には何もないと気づいたときから海外に飛び出す決意をしタダコピを運営する
オーシャナイズを今年1月に退職したという。
彼の旅行計画は半端ではない。 これから1年以上をかけて、世界を一周するのだ。
その目的は明快。 『世界で闘える人間になりたい』  そのために世界を旅しながら、
英語を使ったコミュニケーション能力を磨き、海外で働く日本人からそのノウハウを吸収し、
海外在住で将来のビジネスパートナーとなるべく、海外のサムライを探すのだという。 
自身の目的以外にも彼にはもう一つの目的があるという。
それは内向き志向の同世代を刺激できないだろうか、海外に展開したいと思った同世代の
若者にアドバイスができないだろうかとういことだそうだ。
そういった人達には自分が見つけた海外で働く日本のサムライの情報と経験を発信すること
により若者の今後の人生への方法論とプロセスを示すという。
そのためにサムライバックパッカープロジェクトを立ち上げて、情報を発信している。
http://samuraibp.com/

もう一人のビジターは海からやってきた。
foxgloveという36フィートのヨットでカナダからご夫婦二人でサンフランシスコに
入港された浅沼良男さん。  91年にニュージーランドから日本への単独での太平洋縦断を
達成された際にはメディアにも取り上げられたので記憶にある方もいるのでは。
今から4年前に退職され、今度は太平洋を同じfoxglove号で(今度はご夫婦二人で)横断された。
横断後は夏の間にカナダ・アラスカとセーリングを楽しまれて、冬は日本に戻るという
生活を3シーズン続けられ、今年の9月からアメリカ大陸の西海岸をゆっくりと南下
されている。  太洋を横断するために選んだというfoxglove号はスティールの
ハル(ヨットのボディ)でできていて、重いが頑強なつくり。
デッキにはいくつものソーラーパネルを装備し、航海中の電力のほとんどは
まかなえるという。  岸から離れているところでも HF無線の電波を使い
メール送受信ができるPacterシステムで日本はもとより世界中のヨット仲間と通信
が可能だ。  船内も艤装品もあちこちに2重、3重に工夫がされ、セーラーのみならず
興味深いものばかりだ。   コックピット後方のバケツにセロリが保存されていたが
切り口がある上側をビニールで覆われている。 保存のための水は根からは吸収
するが、切り口がある上側から水が入ってしまうと腐ってしまうそうだ。
SFには10日間ほど滞在されて、咸臨丸の足跡を追って周辺を詮索されたり、
太平洋の単独横断をなしとげた堀江謙一さんのリトルマーメード号を見学に
いかれたり(SFマリタイムミュージアムにいまでも保存されている)した後
にGolden Gateを再びくぐりLAを目指された。  これから年末にかけて
アメリカ西海岸からメキシコに入り、来年にはさらに南下しユカタン半島から
パナマ運河を通過するそうだ。   その後はカリブ海からマイアミにあがり、次は
大西洋を横断しスペインからヨーロッパに入る計画。 ヨーロッパの到着は
来年の5月くらいの予定だそうだ。

世代は大きく違うお二人ですが、世界という大きなGlobeを自分の目で確かめたいという
熱い思いは変わらない。

◆ シリコンバレーニュース:2015-02-16 ◆ by Just Skill

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 2014年第4四半期の世界のタブレット出荷,初の減少 [2/2]

 

IDCの調査によると,メーカ別出荷台数と世界市場のシェアは次のとおり。

タブレットが2010年に登場してから四半期で初の減少となった。

 

Apple_____2140万台(-17.8%)__28.1%

Samsung__1100万台(-18.4%)__14.5%

Lenovo_____370万台(+9.1%)___4.8%

ASUS______300万台(-24.9%___4.0%

Amazon____170万台(-69.9%)___2.3%

その他____3520万台(+36.2%)__46.2%

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全体________7610万台(-3.2%)

 

Lenovo以外のメーカは前年同期比で大きく減少。その他のメーカは

増加している。2014年の年間出荷台数は,2億2960万台(+4.4%)

であった。

出展: http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS25409815

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クラウド・コンピューティング

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■ 世界のクラウドデータ分析,年間平均26%成長見込み [2/6]

市場調査会社Research and Marketsによると,クラウド分析の世界の

市場は,今後5年間は年間平均26%以上の成長するであろうとのこと。

特にビッグデータが大きなトレンドになっている。

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■ Microsoft,スタートアップにクラウドを無料で提供 [2/10]
シリコンバレーのインキュベータY CombinatorとMicrosoftは,

Y Combinatorに所属するスタートアップに対して,Azureクラウド環境を

各社につき$50万分を無料で提供するプログラムを発表した。

 

これは,Y Combinatorの厳しい審査を通過したスタートアップ企業への

投資額よりも大きな金額である。既にこれらのスタートアップにはAWS

$10万,Heroku $5万,Digital Ocean $1万といったクラウドの無料提供

が行われている。$50万は突出して大きい。

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業・人

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 前四半期決算(カッコ内は前年同期比)

───

  • Twitter 売上 $4.79億(+97%) 利益 -$1.25億(-$5.11億)

 

売上倍増で好調。月間アクティブユーザは2億8800万人(+20%)も,

前四半期からはわずか400万人の増加と成長率が低下。

また,Googleとの間でTwitterにユーザを誘導する提携を認めた。

───

  • LinkedIn 売上 $6.43億(+44%) 利益 $300万(-21%)

 

好調な売上の内訳は人材関係で+41%,マーケティング+56%,

サブスクリプションが+38%であった。

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  • Cisco 売上 $119億(+7%) 利益 $24億(+68%)

 

スイッチ+11%,コラボレーション+10%,データセンタ+40%,

ワイヤレス+18%,サービス+5%と好調。ビデオは-19%

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■ Syamntec,分社の新会社名にVeritasを復活 [1/28]
同社は2004年にバックアップやストレージのVeritas Softwareを

買収し,その後も製品をVeritasというブランドで販売してきた。

そして,昨年,セキュリティと情報管理の2つの会社に分割する

ことを発表したが,この度,情報管理のための新会社の名称を

Veritas Technologiesとすることを発表した。

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■ Appleの話題

 

  • アリゾナ州にデータセンタを建設 [2/2] 同地に$10億を投じて合成サファイア製造工場の建設を

進めていたが,昨年,提携企業が破綻したため,この跡地に大型

データセンタを統括するコマンドセンタの建設を決めた。2016年に

着工予定であり,施設内には太陽光発電所も建設する。

 

  • 太陽光発電所建設に$8.5億を投資 [2/10] First Solarと共同でカリフォルニア州Montereyに5.2平方キロメートル

の太陽光発電所を建設する。その発電量は,約1万5000世帯の消費

電力に相当する。同社は25年間にわたり130メガワットの供給を受ける

契約を交わした。

 

  • Appleの新プロジェクトTitan [2/13] Appleでは,電気自動車の開発プロジェクトが進行中である,との噂

である。そのコードネームはTitan。あのSteve Jobsは生前,iCar

という言葉を口にしていたとのこともある。

同社のTitanプロジェクトは数百名のチームであり,チームリーダは

元Ford Motors出身で,Apple副社長のSteve Zadesky氏。電気

自動車メーカTesla Motorsから高給で引き抜いた技術者も混ざって

いるとのことである。

 

【JUSTコメント】

昨年の夏には,AppleがTeslaを買収するのでは,という噂が流れた。

Teslaの現在の市場価値は$260億。Appleは現金で$1550億(約18兆円)

を持っているので,その気になれば,いとも簡単であろう。

Tesla MotorsのCEO・Elon Musk氏は,Tesla以外にもSpace X

(スペースシャトルの開発会社)のCEO,SolarCity(太陽光発電会社)

の会長も務めている。Teslaを手放せば荷が軽くなってよいかも知れない。

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■ Yahoo,スモールビジネス部門を新会社SpinCoへ [2/4]
Yahooは昨年上場したEコマース大手のAlibaba(中国,1999年)の

15%の株を所有する大株主であり,その市場価値は約$400億である。

同社は株式売却の際にかかるであろう巨額な税金を回避するために,

1月末にAlibaba株を新会社SpinCoへスピンオフすることを発表した。

 

そして,新会社にはスモールビジネス部門も含める。この部門はドメイン

登録やWebホスティング,Eコマースなどの中小企業やオンライン企業

向け支援事業を行っている。

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■ RadioShack(1921年設立),破産を申請 [2/5]
同社は,全米の街角の「よろず電気店」として親しまれており,約4000

店舗を展開している。しかし,オンラインショップや大手家電との競合が

激しく販売が低迷し赤字続きだった。

 

この度,約半分をSprint(ソフトバンク傘下の通信キャリア)へ売却し,

残りを閉店することにした。

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■ Zuckerberg氏,サンフランシスコの病院に$7500万を寄付 [2/6]

米FacebookのCEO・Mark Zuckerberg氏とPriscilla Chen夫人は,

San Francisco General Hospital(1994年設立)に$7500万を寄付した。

その資金は,現在,同病院の敷地内に建設中の新しい病院の設備に

充てられる。これによって,同病院は,Priscilla and Mark Zuckerberg

General Hospitalに名称を変えることにした。

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最近のVCによる主な投資先と投資額(投資額$1000万以上)
● AppDirect$50万を獲得(VC投資合計 $1億580万) 本社: サンフランシスコ,2009年設立 ビジネス分野:クラウドサービス・マネジメント

  • High Fidelity$1000万を獲得(VC投資合計 $1650万) 本社: サンフランシスコ,2013年設立 ビジネス分野: オープンソースのvirtual reality
    Wandera$1500万を獲得(VC投資合計 $2500万) 本社: サンフランシスコ,2012年設立 ビジネス分野:モービルデータ・ゲートウェイ
    ● Zoom$3000万を獲得(VC投資合計 $4550万) 本社: シリコンバレーSanta Clara,2011年設立 ビジネス分野:ビデオ会議,グループメッセージングのサービス
  • Apttus$4100万を獲得(VC投資合計 $7800万) 本社: シリコンバレーSan Mateo,2006年設立 ビジネス分野:SalesforceをベースとしたSaaSサービス 上記の企業に関する詳細をご希望の方は,弊社にお問い合わせ ください。⇒info@justskill.com

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M & A

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■ IntelLantiqを買収 [2/2] Lantiq(ドイツ,2009年設立)はICチップメーカであり,DSLなどの

ブロードバンド・アクセスやホーム・ネットワーク製品に強みを持つ。

IntelはIoT部門に統合する計画である。

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■ Microsoft2社を買収  ───

  • Sunrise(New York市,2012年設立) [2/4]

同社はWeb,iOS,Android,Macでの異なった基盤上でカレンダを

同期するアプリを提供している。買収額は$1億以上とみられる。

───

  • N-trig(イスラエル,1999年設立) [2/12]

スタイラスなどのディジタルペンのメーカ。Microsoftは同社に投資して

タブレットのSurfaceに採用している。Surfaceは昨年,最終四半期で

$10億以上の売上と前年同期比+24%と好調で,この技術の成果が

表れている。買収額は$2億以上とみられる。

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■ GoogleOdyseeを買収 [2/8]
Odysee(シリコンバレーSan Jose,2011年設立)はiOSとAndroid

デバイスにあるビデオや写真を,パソコンに自動でバックアップする

アプリの開発会社である。

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■ ARMOffsparkを買収 [2/9]
ARM(英国,1990年設立)は,モービルの省電力チップ設計の最大手。

Offspark(オランダ,2009年設立)は,IoTのセキュリティソフトウェア

開発会社。

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■ HPVoltage Securityを買収 [2/10]
Voltage Security(シリコンバレーCupertino,2002年設立)は,クラウド

データの暗号化サービス会社。買収額は非公開。

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■ HDSPentahoを買収 [2/11]
Hitachi Data Systems(シリコンバレーSanta Clara)は,日立の米国

子会社のストレージメーカ。Pentaho(フロリダ州,2004年設立)は,

オープンソースを基にしたデータ・アナリティクスのソフトウェア会社。

買収額は公表されていないが,$5億~$6億と推定されている。

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■ ExpediaOrbitz$16億で買収 [2/12]
オンライン旅行予約サービスのExpedia(ワシントン州,1996年設立)

は同業のOrbitz(Chicago市,2001年設立)を買収した。

Expediaは既にHotels.com,Hotwire.com,trivagoなど旅行関連の

多くのウェブサイトをを獲得してきた。

昨年にはWotifを6億5800万で買収,去る1月にはTravelcity(テキサス

州,1996年)を$2億8千で買収したばかりである。

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シリコンバレーを中心とした最新情報を,不定期に無料で配信。
ここに掲載した通信文は,各種ウェブサイト,企業が公開した情報,
Just Skill社がシリコンバレーで収集した情報などを要約したものです。
(c) Just Skill, Inc. San Jose, California
http://www.justskill.com/

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『M&A』

Mergers and Acquisitionsの略で、シリコンバレーではよくあるニュースだが
一社がひと月の間に3つもの会社の買収を発表するとはちょっと驚き。
そう、インテルのニュースである。
しかもトータルの買収金額では(全ての買収金額を明らかにしたわけではないが)
100億ドルに達する模様。  (McAfeeの買収金額は同社にとっても過去最高)

8/16 (米国時間) Texas Instruments(TI)のケーブルモデム部門
8/19 セキュリティ大手の米McAfee
そして
8月30日、独半導体メーカーInfineon Technologiesのワイヤレス事業

実は筆者も96年の半ばに企業買収を経験した。
当時は半導体の景気好調の波におされて、いくつものスタートアップが生まれ、また
そこからIPOを達成した企業も数多くいた。
我々もIPOを目指して半導体設計ツールを開発していた。
半導体設計の手法の一つを提案し、新しいマーケットがうまれ、そのマーケットがを
少しづつ育ってきていた。
評価してくれた顧客がツールを購入しそして設計にも使うようになってきた。
入社時に25名だった社員数が50名を超えた。
休憩時間の社員の話題にIPOの噂もちらほらでてきたりしていた。
社員の全員が手ごたえを感じていた時、買収は唐突にやってきた。

ある朝、会社に出かけると、社内の雰囲気がいつもと違う。
聞けばボードメンバーが会議室に全員がこもって緊急Meetingが行われているという。
しばらくすると、社内にいる社員全員もそのMeetingに参加するようにとアナ
ウンスされ、会議室に入ると一人だけうちの会社に属さないが人物が立っていた。
『皆さん、我々の会社にようこそ!』
その人物は業界最大手のCEOだった。 その彼が我々の会社にようこそ、とは?
ぽかんとしている我々社員の前で彼の言葉が続いた。
『我々の会社はあなた方が作った新しいマーケットと製品が今後のビジネスのコアに
なると信じています。あなた方全員で弊社に来てもらいます。』
彼の挨拶のあとで、彼が合図すると、会議室のドアがパッと開いてシャンパンや
スナックの類が次々に会議室に運びこまれ、新しいCEOの音頭で乾杯。
なにかTVや映画を見ているようだったが、これがシリコンバレーで最初に働いた
スタートアップが買収された瞬間だった。

インテルはGoogleとのインターネットTVでの提携を発表している。
そしてワイヤレス事業をInfineonから手に入れ、それらを供給する端末でのセキュリティ技術にはMcAfeeの技術を使う。
方向転換を決めたら、巨人とは思えないほどの素早い動きで対応していく。
マイクロソフトとともに、PCのマーケットを生み、またそのマーケットが成長して
いくなかでのCPUというコアビジネスを独占し続けてきた半導体のトップ企業転換
はどのように実を結ぶのだろうか。

今後の展開に期待が膨らむと同時に時代の変遷を感じずにはいられない。

シリコンバレー現地レポート『Wa-shoku』

アメリカ国内の主要都市には少なからずJapanese Restaurantsは80年代から存在していた。

これらの多くはアメリカ人向けの日本食であり、Sushi, Tempra, Chicken Teriyakiがメニューに必ず載っていた。

オリジンは日本人経営者であり、日本人シェフだったのだが、アメリカで広がるうちにノンジャパニーズ経営でノンジャパニーズシェフ(とはいえ韓国人や中国人のアジア系の方)が料理するなんちゃって日本食に成り下がってしまった。日本人はもちろんこのような店に行く事は少なく、顧客層は本物の日本食を食べたことがないアメリカ人だった。 

ところが最近はアメリカ人の中で、真の日本食ブームが起きているのだ。日本人が好む本当の日本食を出すレストランに真の和食を求めて行列をなす。 

ここ数年で大ヒットしているひとつがラーメン。 シリコンバレーにはラーメン店が6、7軒あるが、その中でも日本人が経営している日本人シェフのお店に行列ができる。クオリティは非常に高く、我々日本人が食べても日本の人気店と全く遜色ない味。その美味さにアメリカ人が最近気がついたのか、昨今の行列に並んでいるのは、日本人よりもノンジャパニーズの方がずっと多い。 

NewYorkではさらに大きなムーブメントがあり、レストラン検索サイトのYelpをみるとマンハッタン付近で20軒以上のラーメン店がヒットする。 それらの多くが店名にRa-menという言葉をいれており、アメリカでラーメンという料理が定着し始めていることが伺える。
   
そしてもう一つが寿司。 昔からあった寿司屋はアメリカ人向けにアレンジしたカリフォルニアロールやサーモンロールなど、日本では見たことのなかった寿司を作り上げ、食文化に敏感な人が多く住む、LA, NY, San FranciscoなどでSUSHIの地位を確率した。 とはいえ都心にある一流の寿司屋に品質で敵う訳がなく、我々も日本出張の機会があればやっぱり日本の寿司は美味いとカウンターに通ったものだった。

ところが、今年になって本格的な寿司屋がサンフランシスコにオープンしたのだ。それも2店舗も。ともにTraditionalな寿司を店のコンセプトに掲げ、日本で修行した一流の板前さん(アメリカでの経験が長いシェフもいるが)が白木のカウンターに立つ。ネタも築地から仕入れて季節を感じる一流のものが揃う。 

店内もまるで都心の高級寿司屋(ちょっとしたアメリカンモダニズムも感じるが)のようだ。日本でも寿司は特別な食べ物で、それなりの店にいけば、それなりのお金がかかるのだがいままでなんちゃって寿司を食べていたアメリカ人にこんなクオリティの高いものを提供してその差が判るのだろうか?

会計をするときに値段の高さにビックリしないのだろうか?などという不安は杞憂に終わった。 オープンと同時に日本での美味しい寿司経験が忘れられないアメリカ人が殺到し、数ヶ月先まで予約が取れない状況だった。

そして、今年のサンフランシスコミシュランガイドでともにオープンして1年未満だというのに、ミシュランスターを獲得した。 
すきやばし次郎に三ツ星をつけたミシュランと同じ基準で選ばれたのだろうから、味も日本の寿司屋に劣らないということだろう。 
世界遺産になったWASHOKUの波は確実にアメリカにも広がりを見せている。 

By Hiro Minami

『OBON』

海の日の連休に梅雨明けしてから、連続で最高気温が33度以上を記録した東京とは対象的に、今年のシリコンバレーは冷夏のようだ。
7月でも最高気温で25度を超えた日は数えるほどしかない。湿度は日本とは較べるまでもなく、乾燥しており気温が高くても、日陰に入れば風が涼しくとても過ごしやすい。 

そんなシリコンバレーに住む日本人が楽しみにしている夏のイベントのひとつに
OBONがある。 
え、OBON? そう お盆である。 

シリコンバレー内にいくつかお寺があるが、それらはBudhhist Templeと呼ばれている。
19世紀後半から始まった日本人のアメリカへの移民はここカリフォルニアにも大きな
コミュニティを構成した。
現在は3世、4世の世代で、見た目は日本人であっても日本語ができない人も多い。 
第2次大戦で同じアメリカ人でありながら差別を受けた経験から、アメリカに忠誠を示す意味で日本語教育をしない日系家庭もあったという話も聞く。 
もちろん1世、2世と世代が続くごとに普段の生活には必要のない日本語が英語にとってかわられるのは当たり前のことかもしれない。(現在のシリコンバレーに住む日本人の間でも子供達の日本語教育は大きな問題で、中学、高校生になると話すことはできても、読んだり書いたりは苦手な日本人の子供も多い。) 

そんな中でも冠婚葬祭や日系人のよりどころとして、San Jose, Mountain View, Palo Altoには大きなBudhhist Templeがある。 

そして夏には日系人だけでなく、地域の人達に日本の文化を広めようとお寺を広く公開している。お寺ができて96年目のPalo AltoのBuddhist TempleのOBON Festivalは今年が62回目となる。

7月最後の週末土曜日、日曜日と2日間かけて、お寺を解放し今年も多くの人が集まった。
敷地内に屋台がならび食べ物や飲み物を販売する。うどんや焼き鳥だけでなく、ハンバーガーやシェーブアイスがあるところがアメリカらしい。   
飲食の屋台だけでなく、日本の縁日のようにちょっとしたゲームの屋台もあり、お腹を
満たした子供達(大人もか?)はそちらに列を作る。 
アメリカではTic Tac Toeと呼ばれている、〇×の三目並べ。僕の田舎では”まるばつ”とか”まるぺけ”と呼ばれていたあれだ。 
屋台にいるお兄さんお姉さんと勝負して勝ったら好きな景品が選べる。もちろん負けても景品はあり。輪投げやピンボールの屋台もある。盆栽の展示も人気だ。英語でもBonsaiは立派に通じるくらいに市民権を得ているもののひとつ。 
最初の移民が農業に従事していたからか、日本人の手先が器用だからなのか、どの作品も大変立派なものばかりで、盆栽を目当てにOBONに来るアメリカ人盆栽収集家もいるそうだ。 
そんなわけで盆栽は展示だけでなく交渉が成立すればその場で購入も可能。 

屋内でも各種のイベントが目白押し。大正琴に民謡、琴に尺八、琉球舞踊、剣道と合気道の演舞会と続く。 

そして日が落ちてから、ちょうちんに電気が灯り屋外のステージでは盆踊りが始まる。 
ここで流れる曲は日本オリジナルのもの。炭坑節や東京音頭にほっとする。  
浴衣を着て踊るのは日本人や日系人だけではない。シリコンバレーに住む色々な国の人達も浴衣に袖を通して盆踊りを楽しんでいる。 
聞けばFestivalの前の週に練習会が何度かあり、そちらに通って踊りの練習をしてきた熱心な盆踊りマニアも。  
浴衣で踊る足元がスニーカーの人もちらほらいるのにはちょっと笑えるが
日本の文化を国境を超えて慕う人達がいるのはとても嬉しいことだ。   
イベントを運営している初老の日系人の人達に声をかけると日本語交じりの流暢な英語が返ってくる。 
数十年の移民の歴史の中で2世、3世としてこの地に生まれて育った人達と(移住数年の)ハイテク移民の我々との背景の違いを感じながらも、異国の地で日本人文化を守っているこの人達に改めて尊敬の念を感じずにはいられない。
 
また来年もOBONのニュースを聞いたら、どこかのお寺に出かけてみようと思う。 

◆ シリコンバレーニュース:2015-02-02 ◆ by Just Skill

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 市 場

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 米国
の今年のディジタル広告は13%増 [1/20]
調査会社のStrategy Analyticsは,今年の米国の広告媒体別の
広告費と市場シェアについて次のように予測値いている。
TV_______$$788億(+1.7%)_42%
ディジタル__$528億(+13.0%)_28%
印刷物____$279億(-7.9%)__15%
ラジオ_____$176億(+1.8%)__10%
アウトドア___$87億(+4.8%)___5%
映画_______$8億 (+3.4%)__1%

―――――――――――――――――――――

全体 ___$1866億 (+3.2%)
───────────────────────────
 世界

の?

スマ

ート?フォン

出荷,10億台突破 [1/29]

調査会社Strategy Analyticsの調査によると,2014年の世界スマート
フォンの出荷台数は前年比30%増しの12.8億台となった。市場シェア
は次のとおり。
Android___10億4300万台(+34%)__81.2%
iOS_______1億9300万台(+27%)__15.0%
Windows_____3900万台(+ 8%)____3.0%
他___________900万台(-53%)____0.7%

―――――――――――――――――――――

全体 ____12億8400万台(+30%)
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 クラウド・コンピューティング
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 OracleとSamsung,モービルで提携
 [1/27]両社はモービルクラウドサービスで提携することを発表した。

AppleとIBMの提携のように,企業モービルユーザ向けアプリ
ケーション開発で協業するものとみられる。
───────────────────────────
 Amazon,企業向けEメールを発表 [1/28] 

同社のWorkMailは企業向けのEメールとカレンダサービスである。

Microsoft,Googleへの対抗製品で,第2四半期にリリース予定。
主な特徴は次のとおり:
・Microsoft Outlookのメールクライアント・ソフトと互換性を持つ。
iOS,Androidなどのモービルデバイスで利用できる。
Active Directoryとも統合可能。
・メールを保存するAWSのリージョンを指定できる。
・自動的に暗号化される。
・月額$4で,記憶容量50GB
───────────────────────────
 GoogleとVMware,企業向けクラウドで提携
 [1/29]VMwareは同社のIaaSであるvCloud Airを提供している。

この基盤上でGoogle Cloud PlatformをVMwareの顧客に販売
することで提携した。これによって,顧客はGoogleと契約せずに
Googleサービスの利用できるようになる。
2015年末までに,BigQuery,Cloud Datastore,Cloud Storage,
Cloud DNSを提供する計画である。その後,さらに拡張管理機能
の提供も検討中である。
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企 業・人 々
───────────────────────────
前四半期決算(カッコ内は前年同期比)

───

 Amazon 売上 $293億(+15%) 利益 $2.14億(-10%)
Amazon Primeの会員料金を値上げしたが,サービス向上によって
世界で数千万人いる会員が昨年53%増加した。

───

 AMD 売上 $12.4億(-22%) 利益 -$3.64億(+$0.89億から)
競合が激しいパソコン向けを縮小して,ゲーム向け,企業向けの
埋込み用,セミカスタム分野へと力点を移している。

───

 Apple 売上 $746億(+30%) 利益 $180億(+38%)
iPhone 6で過去最高の売上と利益を達成
iPhone 7450万台(+46%)
iPad     2140万台(-18%)
Mac        551万台(+14%)
アプリ売上+41%

───

 eBay 売上 $49.2億(+9%) 利益 $9.36億(+10%)
全従業員の7%の2400人のレイオフを発表

───

 EMC 売上 $70.5億(+5%) 利益 $12.1億(+11%)

───

 Facebook 売上 $38.5億(+49%) 利益 $7億(+34%)
月間アクティブユーザは13.9億人(+13%)。うちモービルのみの
ユーザは38%の5.3億人。広告売上の69%がモービルから

───

 Google 売上 $181億(+15%) 利益 $47.6億(+41%)
売上の69%を占める自社サイト         +18%,
売上の20%を占めるネットワーク売上 +6%
その他 +11%

───

 IBM 売上 $$241億(-12%) 利益$54.8億(-11%)
売上減少は事業売却,為替変動の影響。これを除くと-2%程度
グローバルテクノロジ            -7.6%
グローバルビジネスサービス-8.4%
ソフトウェア            -6.9%
システムテクノロジ-39%

───

 Microsoft 売上 $265億(+8%) 利益 $58.6億(-11%)
WindowsのOEM        -13%
個人向けOffice 365    +30%,
企業向けOffice 365などのクラウド +114%
サーバ製品とサービス +9%

───

 SAP 売上 54.6億ユーロ(+7%) 利益 13億ユーロ(-1%)
クラウド関係    +68%
ソフトウェア      -2%
サポート           +11%

───

 VMware 売上 $17億(+15%) 利益 $3.26億(-3%)

───

 Yahoo 売上 $12.5億(-1%) 利益 $1.66億(-52%)
検索広告は横ばい,ディスプレイ広告は-5%
??

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 Windows 10,アップグレードを無償で提供 [1/21]

今年発売されるWindows 10へのアップグレードを無償で提供する

ことを発表した。対象となるのはWindows 8.1,Windows Phone 8.1,
Windows 7であり,Windows 10発売後最初の1年間のみ。
また,モービルOSのPhone 8.1はWindows 10に統合される。
??

───────────────────────────
 Citrix,900人レイオフ
 [1/29]

同社は世界で約9500人の従業員がいる。この度,900人のレイオフ

を発表した。直近の決算では売上は$8.51億(前年同期比+6%)
好調ではあるが,リストラで年間約$1億の経費を節減するため。
?
?

───────────────────────────

 

IBM?,大量レイオフ開始
?
過去2年半にわたって減収,減益が続いている同社は,歴代未聞の
レイオフを断行することになった。

同社はそのことを公表していないが, 噂では

当初,

11万2千人を

レイオフと騒がれたが,一桁多いということであった。
ネット上では,『34年間務めてきたが,2月27日が最終日,と言い
渡された』といったようなIBM社員の切ない書き込みが 散見される。
【JUSTコメント】
インターネットの普及によって,eコマー革命が起きた。街中にある
書店,旅行代理店が姿を消した。そして音楽CD店 Tower Recordは,
米国では2006年に倒産した。
 ビデオ/DVD映画レンタルの全国チェーン店のHollywood Videoは
2010年に倒産,同Blockbusterは2011年にDish Network(衛星テレビ
会社)に買収された。
そして,いまやクラウド革命によって,遂に,IT業界も大きな変革を
迫られている。先進クラウドサービス・プロバイダ(Amazon AWS,
NetSuite,Salesforce,Workdayなど)は2桁成長を続ける一方で,
先進技術に遅れを取っている老舗ベンダーは苦戦を強いられている。
昨年,HPは5万5千人,Micttosoftは1万8千人のレイオフを発表した。
そのほか,主要企業のリストラについては,インプレス社IT Leadersの
コラム「シリコンバレー最前線」の下記のページを参照されたい:
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 V C 投 資
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最近のVCによる主な投資先と投資額(投資額$1000万以上) 

 User Testing,$4550万を獲得(VC投資合計 $4850万)
本社: シリコンバレーMountain View市,2007年設立
ビジネス分野: ウェブアプリケーション,モービル・アプリケーション

ユーザ・エクスペリエンスのテスト・サービス

 
 CloudBees,$2350万を獲得(VC投資合計 $4850万)
本社: シリコンバレーLos Altos市,2010年設立
ビジネス分野: Java PaaS
 RedSeal,$1410万を獲得(VC投資合計 $5320万)
本社: シリコンバレーSjunnyvale市,2004年設立
ビジネス分野: セキュリティ・リスク・マネジメント

 Beckon,$1300万を獲得(VC投資合計 $2300万)
本社: シリコンバレーSan Mateo市,2011年設立
ビジネス分野: マーケティング・パフォーマンス管理SaaS
 Uber,$1億6000万を獲得(VC投資合計 $4億9000万)
本社: サンフランシスコ市,2009年設立
ビジネス分野: スマートフォンから呼び出すタクシー・サービス

 Interana,$2000万を獲得(VC投資合計 $2820万)
本社: シリコンバレーMenlo Park市,2013年設立
ビジネス分野: イベント・ベースの大規模アナリティクス
 Coinbase,$7500万を獲得(VC投資合計 $1億670万)
本社: サンフランシスコ市,2012年設立
ビジネス分野:
Bitcoinの利用サービス
 Ravello Systems,$2800万を獲得(VC投資合計 $5400万
本社: シリコンバレーPalo Alto市,2011年設立
ビジネス分野: クラウド・アプリケーション・プラットフォーム
上記の企業に関する詳細をご希望の方は,弊社にお問い合わせ
ください。⇒ info@justskill.com 

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M & A
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 Microsoft,Equivio
を買収 [1/20]Equivio(メリーランド州,2004年設立)はeディスカバリーと情報

ガバナンスのためのテキスト分析技術の開発会社
この技術は電子メールや電子文書における法的な問題やコンプラ
イアンスにおける支援に応用されている。
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 Twitter,ZipDial
を買収 [1/19]Equivio(インド,2010年設立)はモービルのマーケティングと分析

プラットフォームを提供している。顧客はKFC,Pepsi,Disney Channel
をはじめ500社,7000のキャンペーン,9億人へアプローチしている。

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 Amazon,Annapurna Labs
を買収 [1/23]

Annapurna Labs(イスラエル,2011年設立)はデータセンタでの

省電力で大容量のデータ転送を行う中規模のネットワークチップの
開発会社である。
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 Dropbox,Pixelapse
を買収 [1/26]Pixelapse(シリコンバレーPalo Alto市,2011年設立)は画像分野

デザイナのためのGitHubのようなバージョンコントロールサービス
を提供するスタートアップ企業である。
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シリコンバレーを中心とした最新情報を,不定期に無料で配信。
ここに掲載した通信文は,各種ウェブサイト,企業が公開した情報,
Just Skill社がシリコンバレーで収集した情報などを要約したものです。
(c) Just Skill, Inc. San Jose, California
http://www.justskill.com/
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シリコンバレーの住宅事情

景気回復の指標として住宅価格や家賃の推移が用いられるが、
シリコンバレーではそれらの動きが非常に敏感だ。
  
新しいベンチャーが次々と生まれ、そこには雇用の機会が存在する。 
そして能力が高ければ性別、年齢を問わず、高い報酬をそこで得ることができる。
モチベーションに満ちたアクティブなプロフェッショナルが世界中から集まってくる。
90年代後半から2000年半ばにかけてはCI(中国系、インド系)の移民が次々とバレーの各地に流入した。 

その結果として生徒の8割程度がアジア系 そのほとんどが教育熱心な中国系になってしまったCupertino市にあるいくつもの中学や高校。
Sunnvavale市のアパートにはインド系の移民が6割、7割を超え、近所を通ると
ここはインドか?と見間違うことある地域もある。  

しかしそんなプロフェッショナルであっても、ここシリコンバレーでは雇用は保障されているわけではない。
一度、会社が景気に煽られれば一瞬で職を失ってしまう。
解雇通知は容赦なく社員に突きつけられる。
2008年度から2009年度にかけては二桁に突入したバレー内の失業率。
その頃には、何人もの知り合いから職を求めて履歴書やリファレンスメールの
リクエストが送られてきた。
いままでのような高い家賃ではアパートの借り手がつくわけもなく、
アパート同士で値引き合戦が始まる。 
そんなバックグラウンドもあってアパートの家賃は月単位、ユニット単位で
変動している。 (アパートの契約単位が1ヶ月、3ヶ月という短い期間でできる
こともアパートの家賃変動を助長しているともいえる) 

シリコンバレーに移住した94年、初めて借りたアパートは2ベッドルームで
あったが、家賃は$1100だった。 それがアメリカの90年後半の景気に乗って
半年毎の更新のたびに家賃は上がっていった。 
わずか2年後の96年には$1500となり、その年にそのアパートからは引越ししたが、
2000年には同じサイズの部屋が$2800前後でレンタルされていた。
その頃にはシリコンバレー内にはどんなに小さい家であっても、$1ミリオン(9600万円)以下の物件を探すのは難しいと言われる住宅事情となっていた。 

そしてリーマンショック、シリコンバレーの景気後退。 
全米平均の住宅価格指標で2000年を100として、2006年に190を超えたものが急下落、2009年には125に指標を落としていた。
それが今年の1Q(第一四半期)を越えたあたりからゆるやかに上昇し始めている。
シリコンバレーのアパートの家賃の上昇はそれよりも早かった。
今年初めから、いままで下落していた家賃が底を打ちバレーの中心に位置しているアパートから少しずつ上昇していた。 
最近の新たな住人達は値上がりする前に長期(6ヶ月、1年)のレンタル契約に切り替えている傾向が強い。  

景気の山により大きな変動をうけたシリコンバレーの住宅価格だが、世界と比較して
住宅価格はどういう位置づけなのだろう。    
Housing Affordabilityという一つの指標がある。 
その地域の平均の住宅売買価格を、地域に住む住民の平均年収で割った値である。
さい値ほど、住宅の購入が行いやすいことを示す。  

シリコンバレー内では一番人口の多い、SanJose市 のHousing Affordability rateが6.2
とある。 (Demographia Internationall Housing Affordability Survey, Data for 3rd Quarter 2009 )

アメリカ、カナダでの指標が一番小さいかったのは、Detroit。 
なんと指標は1.6 である。
もちろん広大な敷地があり人口密度もそれほど高くない場所で、田舎も都会も平均しての値ではあるが、年収の1.6倍で持ち家が持てるのである。
Atlanta, Las Vegas, Phoenix, Scramento, 最近人気と言われているメジャーな都市でもこのあたりまでは3.0以下。   
アメリカ国内での最大値はHonoluluで8.2となっている。 
居住目的としたプライマリハウスではなく、投資目的のセカンダリハウスのコンドミニアムなどが多いことも指標を押し上げている原因のひとつだろう。 

それでは、日本はどうだろう。 
東京が最高で10.02, 首都圏では神奈川が8.82、それに埼玉県 7.44、千葉が 6.17 と続く。(東京カンティ 2009年新築マンション価格調査)
サンノゼの Affordability Rateは中古、新築を問わず売買された住宅の平均価格、
日本の値は新築マンションの平均価格と直接は比較できないが、サンノゼと千葉が
ほぼ同じ値ということになる。 
それにしても東京は高い。 やはり世界で一番住宅を持ちにくい場所というのは
変わらない事実らしい。