Espressシリーズ Ver7.0 update 9 リリースノート

Espress製品(EspressChart/Report/Report ES/Dashboard)の7.0 Update 9での主なアップデート内容です。

  • Excelへのエクスポートを高速化
  • オンラインマップに無料のジオコーディングオプションを追加(Nominatimジオコーディングサービスを使用)
  • QuickDesignerレポートのロード時間を高速化
  • JNDIデータソースのサポートの改善
  • WebSphereのサポートを追加
  • EspressManagerをサーブレットとして実行するためのサンプル構成をEspressChart.jspに追加
  • PAKファイルスケジューラーの問題を修正
  • LIMIT 文を含む SQL クエリで「データソースにはデータタイプがありません」というエラーが発生する問題を修正
  • ダッシュボードのアラートメールの通知に関する問題を修正
  • クロスタブレポートでのnullハンドラに関する不具合を修正
  • リンクされたサブレポートがレポートスケジューラーで読み込まれない場合がある問題を修正
  • セキュリティで保護されたパラメータに関するいくつかのバグを修正
  • 「カテゴリ」が1つしかないチャートで、「Use Category Axis Scale(カテゴリ軸のスケールを使用)」オプションが機能しないバグを修正
  • サブレポートで「Resize To Fit Content(コンテンツに合わせてサイズ変更)」機能が有効になっているレポートで、PDFエクスポート時に「ゴーストハイパーリンク」が発生するバグを修正

MongoDBデータの可視化手法: EspressChart/Reportとの連携

MongoDBはオープンソースのドキュメント・データベースで、主要なNoSQLデータベースです。高いパフォーマンス、高可用性、スケーラビリティに優れています。

EspressReport、EspressReport ESのレポート・ツールは MongoDB JDBCドライバとしてUnityJDBCを使用することでMongoDBデータソースとしてサポートします。これによりMongoDBからのデータを可視化することができます。

ERES_MongoDB

SQLサポートはファンクション、エクスプレッション、アグリゲーション、ジョインを含みます。EspressReport、EspressReport ESのレポート・ツールはUnityJDBCの評価版を含みます。それは評価期限は無く、フル機能ですが、結果を100までしか返さないように制限があります。完全な結果セットを取得するには UnityJDBC を製品版にアップグレードする必要があります。

1. JDBC Driver class name: mongodb.jdbc.MongoDriver
2. URL 例 : jdbc:mongo://ds029847.mongolab.com:29847/tpch
tpchはMongoLabで提供されるMongoDBインスタンス、username/password は dbuser/dbuserです。

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あのJavaは今?

「あの人は今?」みたいにJavaのことを言うのは失礼ですよね。今も第一線で活躍している人は「あの人は今?」の対象ではないでしょうから。

でも、第一線の舞台が違うだけで、「あの人は今?」の対象者も実際には変わらず活躍しているわけだから、たとえばCOBOLあたりだったら、「あのCOBOLは今?」と言うのにふさわしいのかもしれません。表舞台からは消えたように見えて、実はCOBOLも現役で活躍してますから。

Javaはまだ完全に表舞台、それも舞台の中央にいます。たとえば、TIOBE指標というプログラミング言語の人気ランキングでは昨年も1位で、これまで3位以下に落ちたことが一度もないらしいです。

1995年の誕生以来ずっと表舞台の中央で活躍し続けている主な理由は、次のように考えられています。

  1. オープンソースで複数のベンダーと多くのユーザーにサポートされ続けてきたから(たとえば、サンマイクロシステムズが単独でサポートし続けていたら、ここまで長続きは不可能だったでしょう。業界全体で支える体制が、ニーズの移り変わりに合わせた発展を可能にしました)
  2. ネットワーク環境に最適な設計で、クライアント環境に依存せずにサーバーサイド アプリケーションの開発に適していたから
  3. ハードウェアの発達(高速化と低廉化)とインターネットの発達がJavaと同時代に進行したから
  4. 広範に受け入れられて定着した技術は、そう簡単には換えられないから(ベンダーは常に新しい技術を目指しますが、生産現場がそれに追いつくには相当な年数がかかります)

理由2と理由3はだいたい同じことを指していて、要するに『時代にマッチした』のひと言が、これまでJavaが25年間歩んできた華々しい道のりを如実に表しています。

しかし、Javaが今、岐路に立たされているのも事実です。TIOBEの人気ランキングでは1位でも、たとえば「就職活動をする人が持っていると有利な技術」となると、どうでしょうか。決してダントツとは言えないようです。今の若者にとってのJavaは、Javaプログラマーが引く手あまただった頃のCOBOLのようだと揶揄するネット記事も見かけました(米国の事情です)。

ネット検索で“Java still”と入力すると、Is Java still relevant?(Javaはまだ適用性があるのか?)とかIs Java still worth learning?(まだ学ぶ価値があるのか?)などの見出しが上位にヒットし、How dead is Java?(どのぐらい死んだのか?)という記事まであります。いちいち中身を読んでないので、内容は「実はそうでもないんだよ」的な、注目を引くための反語タイトルの可能性も十分あります(現に今書いているこの記事もその類っちゃあその類です・・・)。

王座に君臨し続けているはずのキングJavaが、そんな言われようをしてしまう理由は、クラウド ネイティブの潮流が大きいです。Javaは、強力なプロセッサと豊富なメモリーを擁する環境でJVMを常時稼働し続けることによって、ビジネス アプリケーションを機能させます。JVMには、稼働し続けたまま最適化し、アプリケーションの更新やコンフィギュレーションの変更もダイナミックに反映させる機能が備わっています。それはJavaが長年活躍し続けるうえで、時代に合わせて発展してきた成果でもあるのですが、クラウド ネイティブの時代には合っていません。ネイティブじゃないからダメなんて、レジェンドに対するリスペクトが足りない気がしますが、プロの世界は甘くないです。ともに闘ってきたワンチームなのに・・・

はなしをIT環境に戻すと、ビジネス アプリケーションをマイクロサービスでコンテナ化した場合、サービスに更新があればコンテナ イメージが最新情報にもとづいて再生されます。つまり、Kubernetesが旧バージョンを廃棄して、その都度、新しいPodを起動する(しかも、それがしょっちゅう行われる)環境では、Javaの重さが大きな足枷になるし、せっかくのダイナミックな特性も台無しです。

しかし、そんなクラウド ネイティブとは相容れないJavaを軽量化し、Kubernetesによって繰り返される再起動にも対応できるようにする試みも着々と進行しています。たとえば、Red HatのQuarkusがそれです。

要するに、Javaが25年間も第一線で活躍してきた実績は伊達じゃないということです。なぜ活躍し続けられたかの理由をもう一度見なおしてみてください。市場動向はごく自然に以下のサイクルをたどっても何ら不思議ではありません。

     現場は、すでに業務システムに定着しているJavaを簡単に捨てることはできない

  →  それを時代のニーズに合わせてサポートすれば儲かるはず

  →  Javaをサポートする複数ベンダーがこぞってJavaを進化させる

  →  現場はやはりJavaを捨てることなんてできない

この経済の循環がJavaをさらに長生きさせることでしょう。もはや、神の見えざる手がJavaを守っているとさえ言っても過言ではない、かな・・・

 

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BIツールの満足度を上げるには

Analytics.

ビジネス インテリジェンス(BI)ツールによるデータの可視化が、ビジネスの意思決定にとても有益なのは衆目の一致するところですが、BIツールを導入した企業がすべてそれを有効利用できているかどうかは意見が分かれるようです。

米国の市場調査会社Ascend2のレポートによれば、データをダッシュボードで可視化している企業のうち、BIの活用が「非常に成功している」と回答したのは43%にとどまり、大半は「やや成功している」と答え、失敗か成功かと問われれば成功といえる程度の消極的な肯定派です。BI戦略へのせっかくの投資に、多くの企業がこぞって大満足している状況ではない様子です。

米国発の調査レポートなので、日本の動向には直接当てはまりませんが、BI活用では米国が先を行っているので、日本企業にも十分参考になる調査結果ではないでしょうか。

米企業が大満足していない理由は、BIツール導入の主目的と重要課題の調査結果がわかりやすいです。下表のとおり、最大の目的はImproving marketing decision-making(マーケティング上の意思決定を改善する)であり、それを重要課題として挙げている企業が比較的少ない点から、ダッシュボードによるデータの可視化がビジネスの意思決定において多かれ少なかれ役に立っていることが判ります。

一方、最大の課題はAttributing revenue to marketing efforts(マーケティングの努力を収益につなげる)であり、それを主目的に挙げる企業も相当多いのに、結果が十分に伴っていない様子が伺えます。

このギャップを生む理由は、「必要なデータへの一貫したアクセスが得られない」と考えるユーザーが少なくないことと関連性があるようです。ダッシュボードの理想は、ユーザーが必要としているデータだけをわかりやすく提示することであり、そのニーズの的を外すとデータ不足に陥り、逆にニーズを広く網羅しようとするとデータ過多になります。実際に、「ビジネスの意思決定に的確なデータを常時または多くの場合に得られている」としたユーザーは半数を切り、減少傾向になっているという調査結果もあります。

下表は、ダッシュボードの設計者にユーザーが求めることを示しています。上から順に、1)適正な指標 2)データの目的 3) 可視化されるデータの種類 4) データの優先順位 5) 誰がデータを見るのか 6) データの説得力 7) 色使い、を表しており、ダッシュボードの見た目もより、データの的確さが求められていることがわかります。

つまり、BIツールをビジネスに最大限に活用するには、ダッシュボードのデザイン性よりも、的確なデータを適正な指標で提示することが何より重要であり、ユーザーのニーズ分析が欠かせないことがわかります。

これは、BIに限らず、ビッグデータを活用するAI全般に言えることですが、使う側が自分の目的を明確に設定して賢く使わないと、このようなツールは「便利過ぎて逆に不便になる」傾向があります。データ アナリティクスも賢く使うためにはデータ サイエンティストによる介入が不可欠で、そこでユーザーのニーズに合わせたチューニングが行われます。そのチューニングによってデータ アナリティクスの有用性が決まると言っても過言でなく、AIの便利さは結局それを操る「人間」次第ということになります。

企業のBIツールも例外ではありません。まず利用する側の企業が目的を明確にし、それに応じた使い方をすれば、BIツールの満足度がさらに上昇するのではないかと期待します。

 

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インタラクティブ・マップ機能【EspressReportES と EspressDashboard】

EspressDashboard/EspressReport ESは、従来のレポートに加えてインタラクティブなマップをサポートし、データの可視化/プレゼンテーション、そしてユーザエクスペリエンスをさらに向上させます。 地理的および空間的フォーマットでのデータの可視化は、分析や意思決定のサポートに非常に役立ちます。 地図を使った可視化を強化することで、多くの一般的で多様な質問に答えることができます。ユーザの販売範囲はどのようになっているのか? どこで最も多くの収益を得ているのか? 人口統計学的な分布は?私の政治キャンペーンは地理的にどうなっているのか? 企業の資本の分布は? ウェブサイトへの訪問者はどこから来るのか?などなどがあります。

EspressDashboard/EspressReport ES を使用することでレポート用のインタラクティブなマップを簡単に作成してダッシュボードに挿入することができます。 サポートされているマップは、Google マップSVG マップの 2 種類です。

Google マップは高品質の画像と非常に広いズーム機能で地図上に正確な場所を表示するのに便利です。 ジオコーディングを使用して、地図上の建物/都市の位置を特定することができます。 Googleマップは、ツールチップとドリルダウンを組み込むことができます。 ツールチップとは、地図上のマーカーの上にマウスを置くと表示される小さなレポートやチャートのことです。 ユーザは選択した場所に関連する簡単な要約情報を表示するために使用することができます。 ドリルダウンは、ユーザがマップ マーカーをクリックすると、パラメータ化されたチャート、レポート、または他のマップへのリンクです。 通常は、選択した場所に関するより詳細な情報を表示するために使用されます。

もう一つサポートされているマップフォーマットは SVG です。 SVG マップはその名の通り、SVG 画像で地図を表示します。 EspressDashboardでは世界の大陸のSVG画像ファイルがいくつか準備されており、アプリケーションに合わせてカスタマイズすることができます。間取り図や座席図など、独自のSVG画像を使用することもできます。 地図ポイントにツールチップを表示する代わりに、SVG マップはエリアを使用します。興味のある領域に対して定義されたデータの範囲に基づいて、マップ上の領域をカラーコード化することができます。 チャート、レポート、または他のマップへのドリルダウンは、Google マップと同じ方法でサポートされています。

ドリルダウンのために、マップの種類を組み合わせることができます。例えばGoogle マップを別の Google マップや SVG マップにドリルダウンすることができ、その逆も可能です。

どちらのタイプのマップでもサポートされるデータ ソースは、レポート用のものと同じです。それらはJDBC 準拠のデータベース、テキスト ファイル、Java クラス、Excel スプレッドシート、WSDL および Salesforce SOAP サービス、XML ファイル、JDNI、および EBJ です。

●マップ機能サンプルサイト

マップのディプロイ手順

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BIの貴重な資源はデータ レイクに

BI(ビジネス インテリジェンス)と関連して、最近よく聞くようになった用語にdata lake(データ レイク)というのがあります。正直に言うと、実は今までdata lakeの意味をよく知りませんでした。「データの湖」だから、きっと沢山のデータが川や雨のように一か所に注ぎ込んで貯まった場所なのだろうと思って、深く考えずに素通りしてきました。

それで、この際、調べてみたら、そんなに的外れでもなかったです。あらゆるソースからの構造化データと非構造化データをそのままの形で保存するリポジトリ、だそうです。すでにご存じの方も多いでしょうが、自分のためにいちおう整理しておこうと思って書いています。

つまり、データ レイクは言わばデータ ウェアハウスの前身で、データ レイクから分析や統計にふさわしい”使える”データを拾い出して、形式化したらデータ ウェアハウスになり、そこからビジネスに役立つ分析情報(ビジネス インテリジェンス)が引き出される、という流れのようです。それをサポートするのが、BIツールです。

ちなみに、データ ウェアハウスとデータベースの違いをひと言で表せば、前者が主にOLAP(online analytical processing)用、後者が主にOLTP(online transaction processing)用です。実際には、データベースはトランザクションだけでなく、機械学習などのアナリティクスにも使用されますが、トランザクションの基礎となるACID ― atomicity(不可分性)consistency(一貫性)isolation(独立性)durability(永続性)―が成立しているかどうかが、データベースとデータ ウェアハウスの分かれ目です。

話をデータ レイクに戻すと、この言葉が広く使われ出したのはここ数年のことです。オンライン処理からのデータが主流だった頃は、生のデータがすでに構造化されていて、非構造化データも混ぜこぜのデータ プールは特に必要ありませんでした。それが、モバイルアプリやSNSなど、さまざまな媒体からのデータがアナリティクスの対象になり出してから、そんなありとあらゆるデータが玉石混交の無差別プールに名前を付ける必要が生じ、データ レイクと命名されたようです。

一説によれば、上述のようにデータ プールとか、データ ストリームやデータ リザーバなど、何かにつけてデータを「水もの」に例える傾向があるので、レイクが出てきたのだとか。言うなれば、クラウド(雲)だって、いちおう水の一形態ですから。

データ レイクよりもデータ マイニング(data mining)という用語のほうが市民権を得るのはずっと早かったと思うのですが、mining(採掘)に合わせて、data lakeではなくdata mineにしなかったのはなぜでしょうか。おそらく、元からずっと眠っている鉱石よりも、水のようにさまざまな媒体から流れ込んだほうがビッグデータの呼称にふさわしかったのでしょう。データはマイニングするよりも、水を全部抜いて何が残るか見たほうがおもしろいかも。

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Webセミナー[動的グラフ・帳票も思いのままに!JAVA+GUIで手軽に自動生成] 収録動画とプレゼンテーション

社内データ(各種データベースやExcelなど)の見える化や情報共有、効率化、営業ツールなどの開発でグラフ・帳票作成をもっと簡単に!
簡単さだけに特化したGUIツールでは難しい動的な細かい制御、プログラムだけで作成するには手間のかかるデータ抽出やデザイン、このような部分をEspressChart/Reportで解決できます。
JAVA APIとGUIテンプレートが、あなたの”やりたい”をきっと実現します。
・グラフ・帳票作成でお悩みの方
・可視化/見える化のためのツールやソリューション開発
・データベースやExcel、テキストファイルから簡単にデータ抽出したい方
・動的なグラフ・帳票や細かいデザインまでカスタマイズを行いたい方

収録動画

https://www.slideshare.net/climb_soft/api-232546494

 

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チャート座標と画像座標の変換方法[EspressChart]

チャートをデザインする際に、点や線、テキストを描画することは多いかと思います。これが静的なものや平均や最大、最小、標準偏差などであれば下記のようにGUIから事前に設定を行えます。しかし、任意のものを動的に描画する際にはプログラムで読み込んだチャートに対して描画を行う必要があります。

この時、単純に画像上の座標や相対位置であれば描画も容易に行えますが、グラフのY軸値とX軸値を基とする場合には変換を必要になります。今回はこの方法をご紹介します。

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Espressシリーズ Ver7.0 update 8 リリースノート

Espress製品(EspressChart/Report/Report ES/Dashboard)の7.0 Update 8での主なアップデート内容です。

  • AdminConsole のクロスサイトリクエストフォージェリのバグを修正
  • AdminConsoleにおける保存されたクロスサイトのバグを修正
  • 「テーブルデータを CSV にエクスポート」する機能のバグを修正
  • 複数値のドリルダウンマップのバグを修正
  • オンラインマップの地図ファイルでツールチップが消えてしまうバグを修正
  • Excelへのエクスポート時に発生したバグを修正
  • オンラインマップで使用されているOpenLayersライブラリのアップグレード

EspressDashboardの機能紹介ビデオ x 2 編シリーズ【Java対応ダッシュボード配信ツールEspressDashboard】

EspressDashboard】Launch Organizerを使用したチャートの作成

【EspressDashboard】Launch Dashboard Builderを使用したダッシュボードへの展開

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