「EspressReport Enterprise Server (ERES)」でのユーザがシステムを利用開始(データ接続)してから最終的なアウトプット(レポートの公開・配信)を得るまでの作業プロセスを可視化します。
ERESの最大の特徴である「プログラミング不要(ノンコーディング)」と「一元管理」を軸に、以下のような4つのフェーズで進行します。
📊 EspressReport ES(ERES) 利用スタートからアウトプットまで遷移図

各フェーズにおける具体的な作業内容と使用する機能は以下の通りです。
Contents
【フェーズ1】 データ接続・準備 (Data Connection)
まずは、企業内に散在する様々なデータソースをERESに連携し、レポート作成の基盤を作ります。
- データソースの接続:
- JDBCを用いたリレーショナルデータベースへの接続や、XML、SOAP、Salesforce、Javaオブジェクトなど多彩なデータソースをシステムに登録します。
- クエリの作成とデータビュー定義:
- SQLを書ける開発者は、完全なSQL制御でデータを抽出します。
- データビュー機能: SQLを知らない一般ユーザ向けに、データベース構造を意識せずにデータを抽出できる仮想ビュー(データビュー)を管理者が事前に準備します。
【フェーズ2】 デザイン・構築 (Design & Build)
準備されたデータをもとに、用途に応じた視覚的なコンテンツを作成します。基本的にすべてドラッグ&ドロップなどのUI操作(ノンコーディング)で行います。
- 定型レポート・チャートの作成:
- Report Designer: 5つの基本レイアウト(シンプルカラム、クロスタブなど)からウィザード形式で帳票やレポートを作成します。
- Chart Designer: 30種類以上の2D/3Dチャートを作成します。
- マップ・ダッシュボードの構築:
- Map Designer: GoogleマップやSVGマップとデータを紐付け、地図ベースのレポートを作成します。
- Dashboard Builder: 作成したレポート、チャート、マップを一つの画面に配置し、ダッシュボードを構築します。
- エンドユーザーによるアドホック作成:
- QuickDesigner: 開発者ではなく、現場のエンドユーザー自身がWebブラウザ上からその場で必要なデータを選び、即座にレポートを作成します。
【フェーズ3】 分析・動的設定の付加 (Refinement)
作成したレポートやダッシュボードを、より実践的でインタラクティブなものに仕上げます。
- ドリルダウンの設定:
- 大まかな集計データ(例:年間売上)から、クリック一つで詳細データ(例:月別、店舗別売上)へ掘り下げる設定をコーディングなしで追加します。
- パラメータや条件の設定:
- ユーザが閲覧時に「期間」や「地域」などを指定してデータを絞り込めるよう、パラメータ化を行います(サブレポートや内蔵スクリプトの活用)。
【フェーズ4】 出力・公開・自動配信 (Output & Delivery)
完成したコンテンツを、適切なフォーマットと方法で対象者に届けます。
- 多彩なフォーマット出力:
- HTMLブラウザでの閲覧に加え、PDF、Excel、Word、CSV、XMLなど、用途に応じた形式でエクスポートします。
- ポータルでの共有とセキュリティ適用:
- ERESのレポーティングポータルにレポートを公開します。
- ※この時、ロールベースセキュリティが働き、閲覧者の役職や権限に応じて表示されるデータ範囲(行・列)が動的に制限・最適化されます。
- スケジュール配信とバースティング:
- スケジューラ: 毎朝9時、月末など指定した日時にレポートを自動生成し、メール送信、FTP転送、またはネットワークプリンタへの直接印刷を実行します。
- バースティング機能: 1つの巨大なレポートをシステムが自動的に分割し、「A支店にはA支店のデータだけ」「B支店にはB支店のデータだけ」を仕分けて一斉配信します。これによりシステム負荷と作業時間を大幅に削減します。
- 他システムへの組み込み(API連携):
- 自社のWebアプリケーションやポータルサイトの一部としてレポートをシームレスに組み込むため、Java APIを利用して統合します。
全体を通した注目点:
この遷移において、システム基盤は「Pure Javaアーキテクチャ」で支えられており、数千人規模のユーザーアクセス(フェーズ4)が発生しても、クラスタリング(負荷分散)によって安定して処理できる仕組みが裏側で機能します。
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