VMDKの仮想ディスクをRDM(Raw Device Mapping )に変換


検証環境で作成した仮想マシンを運用環境に移行するにあたり、ディスクをRDMで使用する場合やVeeam Backup & Replicationでバックアップしていた仮想モードのRDMのディスクをリストアし(Veeamからはデータストアに対してのみリストア可能です)、最終的に再度RDMのディスクとして使用する必要がある場合などにはVMDKからRDMへの変換を行う必要があります。

このような変換はゲストOSのディスクのミラーリング機能などを利用することでも可能ですが、今回はvmkfstoolsコマンドを使用して変換する方法をご紹介いたします。
このvmkfstoolsコマンドは仮想ディスクのコピーや管理を行うコマンドでESXiホストコンソールやSSHセッションでESXiテクニカルサポートモードにログインすることで利用できます。

まず、vSphere Client等で仮想マシンのプロパティから変換元の仮想ディスクの参照先を確認します。

実際にコマンドで指定する場合には以下のようなパスになります。
/vmfs/volumes/データストア名/仮想マシン名/仮想ディスク名
例:/vmfs/volumes/T110-2-1HDD2TB/Windows 8.1/Windows 8.1.vmdk

次に変換先のデバイスを確認します。これはホストの構成からストレージアダプタを参照します。

この識別子を使用して、RDMのデバイスを指定します。
/vmfs/devices/disks/識別子
例:/vmfs/devices/disks/eui.231831fec3094174

手順としては以下のようになります。
1.共有ストレージに新しいLUNを作成します。

2.HBAを再スキャンし、LUNが見えるようになっていることをストレージアダプタで確認します。

3.仮想マシンをシャットダウンします。

4.仮想マシンが存在するESXiホストのコンソールにログインします。

5.下記のコマンドを実行します。
仮想モードのRDMの場合
# vmkfstools –i コピー元仮想ディスク -d rdm:RDMのデバイス コピー先仮想ディスク

物理モードのRDMの場合
# vmkfstools –i コピー元仮想ディスク -d rdmp:RDMのデバイス コピー先仮想ディスク

例:#vmkfstools -i “/vmfs/volumes/T110-2-1HDD2TB/Windows 8.1/Windows 8.1.vmdk” -d rdm:/vmfs/devices/disks/eui.231831fec3094174 “/vmfs/volumes/T110-2-1HDD2TB/Windows 8.1/RDM Windows 8.1.vmdk”

——————–実行結果————————-
Destination disk format: pass-through raw disk mapping to ‘/vmfs/devices/disks/eui.231831fec3094174’
Cloning disk ‘/vmfs/volumes/T110-2-1HDD2TB/Windows 8.1/Windows 8.1.vmdk’…
Clone: 100% done.

6.仮想マシンのプロパティの追加からコピー先に指定した仮想ディスクを既存ディスクとして追加します。

これで変換は完了です。追加したディスクはRDMとして追加されます。
この変換ではRDMへのコピー(クローン)中に仮想マシンの電源をオフにしておく必要があり、ある程度メンテナンス用の時間をとる必要があります。
仮想ディスクのサイズによっては長時間かかることもありますのでお気を付けください。

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