VSSを利用した静止点作成時(スナップショット)の注意点【仮想化プラットホーム VMware vSphere】


VMwareでWindowsOSのVMに対してスナップショットを作成する際には、VMware Toolsを介してMicrosoftのVSSを利用して静止点を作成することが可能です。

しかし、このVSSでWindows 2008/R2上のアプリケーションの整合性の取れた静止点取得の行うためには、以下の条件をクリアする必要があります。

Volume Shadow Copy Service Quiescingに必要な条件
1.UUID属性の有効化
ESX4.1以降のホスト上に作成された仮想マシンではデフォルトで有効になっていますが、これより前のホスト上に作成された仮想マシンの場合は、新たに設定する必要があります。

2.SCSIディスクのみの使用
仮想マシンでは SCSI ディスクのみ使用する必要があります。たとえば、IDE ディスクを使用する仮想マシンについては、アプリケーションの整合性を保つ静止はサポートされません。また仮想マシンに、ディスクの数と同じだけの、使用可能な SCSI スロットが必要です。

3.動的なディスクの使用不可
仮想マシンはダイナミックディスクなどを使用できません。

さらに、バックアップ目的などでスナップショットを利用している場合にはアプリケーションのトランザクションログの切捨ても考慮に入れる必要があります。
VMware ToolsのVSS処理ではこれを考慮していないため、スナップショット取得のたびに、トランザクションログが蓄積されます。

Veeam Backup & Replicationでは独自で実装したVSSを使用していますので、この条件を回避することが可能であり、トランザクションログの切り詰めもバックアップ成功後行うように調整され、問題なくバックアップ、レプリケーションが可能です。

しかし一部のバックアップソリューションでは、この条件に引っかかってしまうことや、トランザクションログの切捨てがバックアップ失敗時にも行われ、トランザクションログの情報が永久に失われてしまうこともあります。お気を付けください。

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