Hyper-V仮想マシンをどのように保護するか。【Veeam Backup & Replication】

投稿日: 2014年4月25日 作成者: climb
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この記事では、Volume Shadow Copy Service (VSS)および仮想マシンのスナップショットで、どのようにHyper-Vの信頼性のある保護をするかをお話しします。しかし、主要なデータ保護方法としてスナップショットを使うことはお勧めしません。スナップショットを使用したバックアップとレプリカを組み合わせて使用することで効率的にデータを保護できます。

一般的なデータ保護の方法はバックアップです。そして、アプリケーション整合性のあるバックアップについて話すときには大抵、VSSが関連します。まずはVSSが何かを説明します。

Volume Shadow Copy Service (VSS)
Volume Shadow Copy Service (VSS)は、バックアップにトランザクション整合性を提供するために、Windows Server 2003から導入されたWindowsのサービスです。アプリケーションがオンライン状態のまま、データのコピーを取るためにプロセス全体を調整します。

基本的にはVSSサービス自身とVSSリクエスタ、VSSプロバイダ、VSSライターの3つの補助コンポーネントが協調して調整します。

hvdp_1

VSSリクエスタはキャプチャするためのデータを静止するコンポーネントです。

VSSライターはVSS対応アプリケーションと一緒に実行される特別なコンポーネントです。近頃、Windows上で動いているほとんどのアプリケーションはVSS対応です。OS上にインストールしているVSS対応アプリケーションの一覧を取得するためには、コマンドラインでvssadmin list writersを実行します。

hvdp_2

VSSプロバイダは、OS上のデータのすべてのシャドウコピーを作成し、処理するコンポーネントです。

これらはサービスの中で次のように動作します。VSSリクエスタはサーバスナップショットの作成とVSSライターの一覧を要求します。次に、VSSライターのそれぞれと通信し、バックアップのために対応するアプリケーションへ準備を指示します。一度にすべてのライターはバックアップ前タスクを完了させ、リクエスタはVSSプロバイダにスナップショットの取得を指示します。そして、スナップショット処理が開始されます。スナップショットが作成されると、VSSリクエスタは操作の状況をライターに通知し、バックアップ後タスクの実行を要求します。その後、すべてのアプリケーションは正常なモードで動作し続けます。

Hyper-Vのスナップショットとは何か？どのように動作するのか？
スナップショットはある時点での一貫性のある仮想マシンの状態です。必要な時にスナップショットを取得したときの状態へ容易に戻すことができます。スナップショットは仮想マシンが起動しているかどうか関係なく、OSやハードウェア構成を問わずに取得できます。

最近のバックアップ製品はダウンタイムなしでバックアップ操作を実行するため、スナップショットに依存しています。バックアップが作成される前に、スナップショットを要求し、実際のバックアップはスナップショットが作成されてから開始されます。一方、仮想マシンはスナップショットディスク上で動作を継続します。バックアップが完了するとディスクロックが解除され、スナップショットのデータを統合します。

注意点として、スナップショットをバックアップの代わりとして使用するべきではありません。仮想マシンを損失したとき（ハードディスクの破損など）、スナップショットも損失してしまい、復旧する機能が失われます。また、ホストのパフォーマンスも低下します。

Veeam B&RはVSSとHyper-Vスナップショット技術を利用し、バックアップやレプリカ、またはその両方を組み合わせることによって、データ保護をしています。

バックアップとレプリケーションとは何か？なぜ組み合わせるとより良くなるのか？
バックアップはいくつもの仮想マシンをまとめて重複排除や圧縮をします。何回かバックアップするとバックアップチェーンを構成します。

レプリカはすぐに使用できる状態でホスト上に配置された仮想マシンのコピーです。より良いデータ保護のためにバックアップとレプリケーションを連携させることをお勧めします。

バックアップ単体で使用すると、レプリケーションの多くの利点を逃します。Hyper-Vレプリケーションではより良い復旧目標時間（RTO）が得られます。レプリカは圧縮と重複排除されていないので、数秒以内で開始でき、大幅にダウンタイムを削減できます。これは重要度の高いサービスに向いています。

一方、レプリケーションのみを使用する場合、実稼働環境の問題もDRサイトに複製します。そうなると基本的には、バグ発生時より古いと考えられるバックアップがない限り、解決策が残されていません。

これらの理由から、バックアップとレプリケーションの相互補完的な利用はデータ保護ポリシーの最善の戦略です。

参考記事:How to protect Hyper-V virtual machines : Backup and replication better together

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