Veeam v12での新機能と変更点をご紹介①(Hardened Repository仕様変更, VM除外設定, ベストプラクティスアナライザーなど)


新バージョンとなるVeeam Backup & Replication(VBR) v12では、多くの新機能と仕様変更がされました。それらについてパート①からパート④に分けてご紹介します。

本パートでは、下記内容について紹介しております。
・Hardened Repository(堅牢化リポジトリ)の統合
・バックアップリポジトリ新規作成時のデフォルト設定
・VMの除外機能
・単一VMのアクティブフルバックアップ実行/再試行
・ベストプラクティスアナライザー
・メール通知設定
・Add Storageのダイアログ

他のパートにつきましては、以下のリンクからご覧ください。

また、Veeam v12の新機能についてはこちらにもまとめておりますので、ぜひご覧ください。

Hardened Repository(堅牢化リポジトリ)の統合

Hardened Repositoryは、v11で追加された機能でLinuxのリポジトリを利用してバックアップに不変性を持たせて保持しておくことが可能な機能です。v12からは、バックアップリポジトリの登録でLinux(Hardened Repository)の項目が追加され、その項目から堅牢化リポジトリの設定が出来るようになりました。

Linux(Hardened Repository)から選択することで、バックアップの不変期間を設定する「Make recent backups immutable for:」の設定が有効化された状態で設定が行われます。
そのため、後から不変設定を無効にすることができなくなります。

Linux(Hardened Repository)でリポジトリ登録後も、PowerShellからリポジトリの不変設定を変更しようとしても無効にできません。

不変設定がデフォルトで有効化となったことで、外部からVBRサーバに対して侵入されたとしてもリポジトリの不変設定が無効にされなくなり、セキュリティの向上につなげられます。

バックアップリポジトリ新規作成時のデフォルト設定

Veeam 11まではVMバックアップデータに関しては、デフォルトでジョブ単位での生成されておりましたが、Veeam 12からはデフォルトで「Use per-machine backup files」が有効化となっており、VM(マシン)単位で生成されるようになりました。

マシン単位でバックアップデータが生成されることにより、ジョブ内の一部マシンのバックアップデータのみ物理的に削除したい場合などに、容易に対応できるようになります。

VMの除外機能

Veeamコンソール左上のメニュ―>VM Exclusionsにて、バックアップ対象に含めないVMをあらかじめピックアップすることが可能になりました。

この設定をしておくことで、除外対象のVMをバックアップジョブにて明示的に指定した場合でも、バックアップされないようにしておくことが可能です。

単一VMのアクティブフルバックアップ実行/再試行

v11までは、アクティブフルバックアップを実施する際にはジョブごとに行う必要がありましたが、v12では、ジョブによって処理された単一VMに対してのみアクティブフルバックアップを実施できるようになりました。

バックアップのRetryも同様に単一VMのみ実行させることも可能です。

ベストプラクティスアナライザー

v12からBest Practices Analyzerという機能が追加され、Veeamサーバの構成をチェックして、現状のOSやコンポーネントがセキュリティのベストプラクティスを満たせているかをチェックすることが可能になりました。

これにより、Veeamサーバのセキュリティ強化につなげることが可能です。

チェック項目については、こちらをご参照ください。

メール通知設定

v11以前ではメール通知の際に、メールサーバーとしてSMTPサーバしか設定できませんでしたが、v12からはメール通知用にMicrosoft365とGoogle Gmailも追加可能になりました。

Add Storageのダイアログ

v11以前では、表示されていないストレージ製品を選択するときには、「Show more vendors」をクリックする必要がありましたが、v12では、リストが省略されなくなり、スクロールですぐ選択できるようになりました。

v12になって様々な新機能/改善点が追加され、さらに使いやすくなったVeeam。

ご不明点などございましたら是非こちらからクライムまでお気軽にお問い合わせください。

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