Veeam Backup & Replicationを使用してオンプレミスからGoogle Cloudへの移行方法は?


Veeam Backup & Replicationを使用してオンプレミスからGoogle Cloudへの移行を行う方法はいくつかあります。主な方法として、以下の2つが挙げられます。

1. バックアップからのリストア(Restore to Google Compute Engine)

この方法は、オンプレミス環境で取得したバックアップデータをGoogle Cloudにリストアすることで移行を実現します。

  • 仕組み:
    1. Veeam Backup & Replicationを使用して、オンプレミスの仮想マシン(VMware vSphereやMicrosoft Hyper-Vなど)や物理サーバーのバックアップを取得します。
    2. バックアップデータを、Google Cloudに接続可能なリポジトリに保存します。
    3. Veeam Backup & Replicationコンソールから「Restore to Google Compute Engine」を選択し、バックアップしたサーバーをGoogle CloudのVMインスタンスとして復元します。
  • 特徴:
    • 多様なワークロード(VM、物理サーバーなど)に対応しています。
    • 移行だけでなく、災害復旧(DR)やテスト環境の構築にも利用できます。
    • Veeam Backup for Google Cloudのプラグインと連携することで、よりシームレスな移行が可能です。

2. レプリケーション機能の利用

この方法は、特にGoogle Cloud VMware Engine(GCVE)への移行に適しています。

  • 仕組み:
    1. Veeam Backup & Replicationのレプリケーション機能を使用して、オンプレミスのVMをGoogle Cloud VMware Engine(GCVE)にレプリケートします。
    2. この際、GCVE上のNetApp Volumes NFSデータストアをマウントしてレプリケーション先とすることが可能です。
    3. レプリケーションジョブを作成し、VMを複製します。
    4. フェイルオーバーを実行することで、GCVEでVMを起動し、移行を完了させます。
  • 特徴:
    • VMware vSphereのワークロードの移行に特化しています。
    • IPアドレスやネットワークポートグループを移行先で変更できる柔軟性があります。
    • オンプレミスの既存Veeamインフラストラクチャをそのまま活用できます。
    • 災害対策(DR)戦略としても有効です。

移行プロセス全体における一般的なステップ

どちらの方法でも、一般的な移行プロセスには以下のステップが含まれます。

  1. Veeamのインストールと設定:
    • オンプレミス環境にVeeam Backup & Replicationをインストールします。
    • Google Cloudへの接続設定を行います(サービスアカウントの追加など)。
  2. バックアップまたはレプリケーションの設定:
    • 移行したいワークロードのバックアップジョブまたはレプリケーションジョブを作成します。
  3. 移行の実行:
    • Veeamコンソールから、Google Cloudへのリストアまたはフェイルオーバーを実行します。
  4. 設定の調整(必要に応じて):
    • 移行後のVMのネットワーク設定、ディスクタイプ、マシンタイプなどを調整します。

Veeamを使用することで、Google Cloudが提供する移行ツール(Migrate to VMsなど)の要件を満たせない場合でも、柔軟かつ確実に移行を行うことが可能になります。

Google社が提案する独自のオンプレミスからGoogle Cloudへの移行

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