Zerto 9.0新機能予告 – ランサムウェア対策、長期保管、リストア機能強化、保護自動化等々


異種プラットフォーム間で仮想マシンのレプリケーションが可能なZerto Virtual Replicationは2021年の7月頃に次期バージョンである9.0をリリース予定としています。この9.0で追加される予定の新機能がZertoCON 2021で解説されていましたので、本ブログでも紹介させていただきます。

メインとなる新機能としては下記が紹介されていました。

クラウド階層化

Zertoではレプリケーションしたデータを長期間保管するための機能としてLTR(Long Term Retention)というものがあり、複製されたデータをジャーナル履歴として保持する他にさらにクラウド等のストレージに長期保管用のバックアップを残すことができます。

このLTR機能で保持するバックアップが特定期間を超えると長期保管に適したオブジェクトストレージへ自動的に階層化して保存することが9.0で可能になる予定です。

具体的にはAmazon S3の場合、デフォルトでは30日間経過するとS3 標準IAストレージクラス、90日間経過するとAmazon Glacierに移動します。

Azureの場合、 デフォルトでは30日間経過するとクール層に、90日間経過するとアーカイブ層に移動します。

不変(イミュータブル)オブジェクトストレージのサポート

Amazon S3で不変機能を有効化したバケットを利用するさいに、不変機能により保存されたバックアップファイルを削除や変更できないように構成可能になる予定です。

具体的にはリポジトリ設定で機能を有効化し、その際にVPGで設定された保持ポリシーに合わせて不変期間を指定するか、リポジトリで別途日数を指定するか選択可能です。

LTRからのインスタントVMリカバリとファイルリストア

長期間保持しているバックアップからインスタントリカバリが可能になる予定です。VMのサイズに依存せずバックアップからも数分でVMを起動し、利用できるようになります。また、ファイルレベルリストアに関してもバックアップから実施できるようになります。

タグによるVM保護自動化

Zerto 8.5まではVPG(バーチャル保護グループ)というレプリケーションの設定にVMを手動で追加し、構成する必要がありましたが、9.0からは事前にテンプレートを作成しておき、vSphereタグを割り当てることで、自動的にVPGが構成されるように設定できるようになる予定です。ZertoCONでは実際にデモにてVMにvSphereタグを割り当て

そのタグによりVPGが自動構成される様子が紹介されていました。

その他

今回ご紹介した新機能以外にも以下のような機能が予定されております。ご興味ありましたら是非お問い合わせください。

  • S3互換オブジェクトストレージのサポート
  • VMware vSphere VM暗号化サポート
  • VPG (バーチャル保護グループ) 管理のシンプル化
  • セルフサービスファイルリストアとダウンロード
  • Elastic VDCサポート(VMware Cloud Director)
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  1. climb のコメント:

    [プレスリリース] Zerto最新バージョン9の販売及びサポートを開始
    https://www.climb.co.jp/press/2021/0803.html

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